絵本の文章の特徴は、「全部は書かない」ということらしい。詩人や小説家なら表現したいことのすべてを言葉で表現するが、絵本作家はあえて一部しか言葉にしない。絵が活躍するためのスペースを空けておくためである。表現したいことのうち、文で表現した方がいいことを文で、絵で表現した方がいいことを絵で表現する。これは絵本の一番の基本である。

絵を見れば分かることなので、登場人物の顔の説明などは細かく要らないという。私は、童話のコンテストに応募して、選考に残ったことがあるが、その際に言われたことは、登場人物のイメージが湧きやすいようにもっと人物の描写を入れたほうがいいということだった。童話と絵本では、勝手が違うらしい。

声については、キャラクターがどんな声で喋っているかは文章で伝えたほうがいいという。私は、絵本をYouTube動画でアニメーション化しているので、ナレーションの方に声を入れて頂いている。絵本に声が入ると、作品に命が吹き込まれたようで、とても嬉しくなる。YouTube動画の再生回数はまだまだ少ないので、これから伸びてくれることを願っている。

優れた絵本には、絵本創作の秘密のすべてが詰まっているという。絵本創作の秘密を明かしてくれるような書物にはまだ出会ったことがないので、私が出版しようと考えている。私は絵本の文章作家である。なので、文章だけ書いて、絵はクラウドワークスで外注している。2万円で1冊書いて頂いているような感じなので、経費削減のため、私の世界観をより鮮明に表すため、今後は自力で絵も描こうと考えている。そのためのイラスト関係の本を10冊ほど購入した。まだ手が付けられていないので、焦らずゆっくり、じっくりと取り組んでいこうと考えている。絵本の絵を依頼する際は、場面ごとのイメージを企画書のような形にして、イラストレーターの方にお渡ししている。実際に私がイメージしたもの通りになっていたり、更には、よりスケールアップした絵が完成していて驚くこともある。どんなイラストが出来上がってくるかも、大変楽しみにしていた。

絵本の文章作家の大事な仕事に、画家のいいところを引き出すことがあるという。絵本に説得力のある言葉を持つことで、それは実現されうる。なんとなくではない、筋道だった誰でもたどれる言葉で伝えることが大事であるらしい。そう考えると、絵本がそれなりの形をもって完成すること、命が吹き込まれることは、大変な作業であるとも言える。それを成し得たときの感動も大きい。

本を作ることは、手紙を瓶につめて海に投げ込むことに似ているという。行く先は誰にもコントロールできない。もちろん、出版社、編集者を通せば、ずいぶん売上は変わってくると思うし、世間での認知度も変わってくるだろう。しかし、風まかせな面は否定できない。私のような無名の絵本作家が出す絵本はなおさらである。完全に運まかせ、どこでどういう風な未来になるのかはイメージしずらい。

私は印税目的では絵本を作っていないけれど、印税の話も少し興味があった。出版社を通すと、印税は8~10%程度らしい。私の場合、絵を外注しているので、作家と画家で半々になる。定価1200円の本が5000部刷られた場合、1200×0.1×5000=60万円となり、作家・画家で30万円ずつの手取りとなる。印税は重版するごとにもらえるので、ロングセラーともなれば、印税生活も不可能ではないとは思うが、なかなか厳しい世界だなと感じた。どれだけ重版されるかに作家の収入はかかっており、売れない絵本を何冊作っても生活は楽にはならない。
私はAmazonのkindleで絵本を出版しているので、電子書籍の印税は70%である。紙のペーパーバックは印税60%である。しかし、印刷コストがかかってくるので、電子書籍の場合は500円で販売して300円程度、紙の絵本に至っては1200円で販売して180円程度の印税である。出版社を通した場合に比べれば、印税は大きいと言える。

誰のために絵本を作っているのか、何のために絵本を書いているのか、もう一度初心に戻って絵本作りを継続していきたい。